デビッド・カークパトリック氏著のフェイスブック/若き天才の野望を
読みました。500ページに及ぶ本で、フェースブックを立ち上げた
マーク・ザッカーバーグ氏に関する物語です。
どのようにフェースブックが生まれて進化してきたか、
ソーシャルネットワークとは何か、インターネット広告モデルの本質、
実名登録とプライバシーの公開をどう考えるか、など
知ることや、考えることを多く含んだ本です。
これまでは仕事の効率化や迅速化、通信費やデータベースへの
アクセスコストの低減などをインターネットがもたらす情報革命と
捕らえて利用することを考えていましたが、これからは個人の情報も
公開されてしまう時代に入ったことを痛感しました。
ザッカーバーク氏は情報が開示する人間の行動及び関係の
透明性により、人々のつながりをより強固にできて
社会生活を豊かな方向に導くことが理想だという信念を
持っているようですが、あらゆる透明性を求めたあとに来る社会は
幸せなものなのか、深く考えさせられました。
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2012年3月24日土曜日
2012年3月4日日曜日
国際金融の大変化に取り残される日本
もう1週、倉都康行氏著の「国際金融の大変化に
取り残される日本」を読みました。
副題に「ドルのジャンク化に備えよ」とあります。
第2次世界大戦後、ドルの為替レートは360円の
固定相場制とされました。以後60有余年、
最近の変動相場制では80円前後と実に80%近く
切り上げられています。
日本経済はこれまでアメリカドルとの連携で
発展してきましたが、1990年初めにバブル経済が
崩壊して以降、経済成長が停滞しています。
そして、2000年になりITバブル崩壊、サブプライム
金融危機を経て、アメリカが紙幣増刷(景気対策)を
行うことで通貨安競争が始まり、景気低迷に
見舞われた各国の財政不安が顕在化してきました。
アメリカのドル増刷は自国の景気刺激策ですが、
その影響は近隣窮乏化策となって経済規模の
小さい国に大きな影響を及ぼしてしまいます。
まさにドルのジャンク化とは、際限なく刷られる
基軸通貨の米ドルがその価値を失うことを
意味します。そのリスクに備えて、著者は
SDRによるバスケット通貨を準備通貨に
することを支持しています。
日本国債の暴落はあるかに興味があって
読み始めた一連の書物ですが、
日本国民の金融資産を国の借金が上回る事象
だけではなく、もっと広い金融の知識欲が出てきました。
取り残される日本」を読みました。
副題に「ドルのジャンク化に備えよ」とあります。
第2次世界大戦後、ドルの為替レートは360円の
固定相場制とされました。以後60有余年、
最近の変動相場制では80円前後と実に80%近く
切り上げられています。
日本経済はこれまでアメリカドルとの連携で
発展してきましたが、1990年初めにバブル経済が
崩壊して以降、経済成長が停滞しています。
そして、2000年になりITバブル崩壊、サブプライム
金融危機を経て、アメリカが紙幣増刷(景気対策)を
行うことで通貨安競争が始まり、景気低迷に
見舞われた各国の財政不安が顕在化してきました。
アメリカのドル増刷は自国の景気刺激策ですが、
その影響は近隣窮乏化策となって経済規模の
小さい国に大きな影響を及ぼしてしまいます。
まさにドルのジャンク化とは、際限なく刷られる
基軸通貨の米ドルがその価値を失うことを
意味します。そのリスクに備えて、著者は
SDRによるバスケット通貨を準備通貨に
することを支持しています。
日本国債の暴落はあるかに興味があって
読み始めた一連の書物ですが、
日本国民の金融資産を国の借金が上回る事象
だけではなく、もっと広い金融の知識欲が出てきました。
2012年2月26日日曜日
金融史がわかれば世界がわかる
今週は倉都康行氏の「金融史がわかれば
世界がわかる」を読みました。
近代の金融覇権を金融力という切り口で紐解き、
英国のポンドが金本位制をあきらめて、
米国のドル、そしてユーロの台頭に至るまでの経緯や、
基軸通貨による貿易と資本取引の意味、
デリバティブズによる資金の流動性など
多方面に渡り、わかりやすくまとめられています。
世界経済(貿易)が発展し、貨幣の需要はますます
増大していますが、その価値の寄りどころは
国家の信認であるとする体制は、ごく最近のことで
あることがわかります。
ソブリンリスクが顕在化しつつある現在は
過剰流動性のもと、ヘッジファンドなどの
市場参加者も巻き込んで歴史的にも新たな局面を
進んでいるという認識が重要です。
そのリスクに備えることが、金融技術を駆使した
金融力の本領分野であるべきですが、
想定外の非常時に十分なリスク管理を
行える領域まで技術が発達しているかは
疑わしいところで、さまざまな思惑により、
大きな混乱を経験することになるかもしれません。
世界がわかる」を読みました。
近代の金融覇権を金融力という切り口で紐解き、
英国のポンドが金本位制をあきらめて、
米国のドル、そしてユーロの台頭に至るまでの経緯や、
基軸通貨による貿易と資本取引の意味、
デリバティブズによる資金の流動性など
多方面に渡り、わかりやすくまとめられています。
世界経済(貿易)が発展し、貨幣の需要はますます
増大していますが、その価値の寄りどころは
国家の信認であるとする体制は、ごく最近のことで
あることがわかります。
ソブリンリスクが顕在化しつつある現在は
過剰流動性のもと、ヘッジファンドなどの
市場参加者も巻き込んで歴史的にも新たな局面を
進んでいるという認識が重要です。
そのリスクに備えることが、金融技術を駆使した
金融力の本領分野であるべきですが、
想定外の非常時に十分なリスク管理を
行える領域まで技術が発達しているかは
疑わしいところで、さまざまな思惑により、
大きな混乱を経験することになるかもしれません。
2012年2月19日日曜日
ユニクロ帝国の光と影
横田増生氏著の「ユニクロ帝国の光と影」を
読みました。ユニクロの特売チラシが毎週末のように入り、
フリースで一世を風靡したユニクロがどのような
企業経営を行っているのか、とても興味がありました。
ユニクロは日本でもっとも成功しているSPA
(Speciality store retailer of Private label Apparel)の
1社であり、自社のオリジナル製品を製造から小売まで
一貫して行う業態をとっています。
最近では、ヒートテックやブラトップなどのヒット商品を
生み出し、同社の業績が支えられています。
しかしその経営内容は、本書235ページにある
ZARAと比較した損益計算書に如実に現れています。
- 粗利益率が低い
SPAで中国生産を行い製造原価を下げているが、
全品買取のため売り残りをなくすためセールで
値引き販売を行うため
- 販売管理費が低い
広告宣伝費を販管費に含めれば、同程度
- 人件費率が低い
9割をアルバイトが占め、販売現場での不断の人件費
削減努力が行われている
- 減価償却費が少ない
工場は海外の下請け、店舗は賃貸のため減価償却を
必要とする設備を多く持っていない
このような運営により、16%程度の営業利益率を
達成しています。
本書ではこれらの営業成績を達成するために
行われる施策に対して焦点を当て、光の部分、
影の部分として書き進められています。
ZARAの強みは企画してから2週間で店頭に製品が
並ぶことだそうです。それを比較的高い定価で売り切る
ことができる、そのような顧客ロイヤルティも得ています。
今後、ユニクロはZARAのような企業へと成長していくのか、
それとも定番カジュアルを大量供給してGAPのように
停滞してしまうのか、ユニクロの浮沈はこれからの
経営陣の手腕にかかっています。
読みました。ユニクロの特売チラシが毎週末のように入り、
フリースで一世を風靡したユニクロがどのような
企業経営を行っているのか、とても興味がありました。
ユニクロは日本でもっとも成功しているSPA
(Speciality store retailer of Private label Apparel)の
1社であり、自社のオリジナル製品を製造から小売まで
一貫して行う業態をとっています。
最近では、ヒートテックやブラトップなどのヒット商品を
生み出し、同社の業績が支えられています。
しかしその経営内容は、本書235ページにある
ZARAと比較した損益計算書に如実に現れています。
- 粗利益率が低い
SPAで中国生産を行い製造原価を下げているが、
全品買取のため売り残りをなくすためセールで
値引き販売を行うため
- 販売管理費が低い
広告宣伝費を販管費に含めれば、同程度
- 人件費率が低い
9割をアルバイトが占め、販売現場での不断の人件費
削減努力が行われている
- 減価償却費が少ない
工場は海外の下請け、店舗は賃貸のため減価償却を
必要とする設備を多く持っていない
このような運営により、16%程度の営業利益率を
達成しています。
本書ではこれらの営業成績を達成するために
行われる施策に対して焦点を当て、光の部分、
影の部分として書き進められています。
ZARAの強みは企画してから2週間で店頭に製品が
並ぶことだそうです。それを比較的高い定価で売り切る
ことができる、そのような顧客ロイヤルティも得ています。
今後、ユニクロはZARAのような企業へと成長していくのか、
それとも定番カジュアルを大量供給してGAPのように
停滞してしまうのか、ユニクロの浮沈はこれからの
経営陣の手腕にかかっています。
2011年7月31日日曜日
お金の流れが変わった!
大前研一氏著の「お金の流れが変わった!
新興国が動かす世界経済のルール」を
読みました。
日本の経済復興を図るため、1,400兆円ある
個人資産を動かすとともに、世界にある4,000兆円の
ホームレスマネーを日本のウォーターフロント
再開発に呼び込むことが重要だと
氏は唱えています。この施策は、増税なくして
再度、日本経済を成長軌道に乗せることができる
ものです。
一方で、日本国債大暴落のシナリオにも警鐘を
鳴らしています。個人資産の1,400兆円の大半は
国債で運用されており、そのとき、下記のような
日本政府の施策で価値を毀損される
可能性があります。
1.アルゼンチン方式:デフォルトした国債を低い交換率で
新しい国債と交換する。例えば、100に対して30など。
2.新紙幣の発行:古い紙幣は低い交換率で新しい
紙幣と交換する。
3.預金封鎖:金融機関からの預金引き出しが
制限される。
格付け機関の評価(ダブルB以下等)と投資家の
マインド変化(日本国債は危ない)により、
日本国債暴落の危機は目前に迫っているという
認識を改めてもちました。
2011年4月10日日曜日
民の見えざる手
これまで氏は著書で「心理経済学」による景気の
浮揚や、「戦略的自由度」による立案、「IT, 英語,
Financing、リーダーシップ」を中心とする教育改革、
「道州制」導入による地方自治などを提案されて
きました。これらを時事問題と絡み合わせて、
わかりやすく説明しています。
そして、日本人は「グッドライフ」を求めることの
大切さを説き、グッドライフの希求で、
国が、地方が、そして自分自身が変わっていく
原動力となります。
そのために個人は、定年後の自由時間を
豊かに過ごす見通しを含めた「ライフプラン」を
早い時期にデザインするべきです。
趣味の拡大や資産の形成などを通して、
個人が人生の過ごし方をこれまでと変えようと
することが、これからの日本を豊かにすることに
つながります。
最後に氏は「知的クーデター」を呼びかけています。
これは、「生活の質を上げて、コストを下げる」ことを
実現するため、民が知的に動くことです。
1)財政悪化の共通認識を持つ
2) 国債から資金の移動する
3) 自治体による競争原理導入する。
日本はデフレ不況が長く続き、多くの国民が
幸せを実感できる状況には全くありません。
これからも後退が続くのか、今をターニングポイントとして
「民の見えざる手」で改革を推し進められるか
重要な時期にあると考えられます。
2010年7月25日日曜日
デフレは大好機
%
サブタイトルに「価格破壊で日本の良循環が始まった」とあり、とても前向きな内容に引かれて読みました。
著者は長谷川慶太郎氏です。
デフレは物品やサービスの価格が下がり、名目上
経済の縮小をもたらします。1990年始めにバブルが
崩壊して以降、日本経済はデフレになったと
言われます。物が売れなくなりますが、それは
当たり前のことです。しばらく待つと価格が下がって
良いものがより安く買えるわけですから。。。
インフレは逆のサイクルで、待つほどに
価格は高くなるので早めの購買意欲に誘引されて
物が売れ、経済が活性化されます。
ですから、経済活動にとって大幅なインフレは
好ましくありませんが、デフレは悪となります。
しかし、氏曰く、今世紀のデフレは平和がもたらした
構造的なものであり、長期に渡ると予測しています。
世界規模で生産活動が活発になり、物流が
繁栄し、情報がくまなく行き渡ると必ず生産過剰になり、
価格競争によってデフレが起こると言うのです。
そして、デフレに対抗できる唯一の手段は
品質と性能を高める研究開発であり、
日本はこの分野で世界のトップであるから
デフレは大好機という内容です。
もう少し視点を広げれば、技術の分野では
研究開発であり、経済活動としてはイノベーションと
言うことになるかと思います。供給寡少で
作れば売れる市場は既に無く、新興国のように
急激に購買力を持ち始めている拡大市場でも
既に激しい価格競争が始まっており
デフレは進行しています。
世界を競争相手に、新しく、高い価値を顧客に
イノベーションで提供し続けていくことが
デフレを乗り越えていける企業です。
%
2010年1月4日月曜日
ハイ コンセプト
%
この正月休暇に読んだ本は、ダニエル ピンク著のハイ コンセプト ~「新しいこと」を考え出す人の時代~です。
三笠書房から出版され、大前研一氏が翻訳しています。
これからの時代は答えのない世界を自ら切り拓いていく、
そんな能力が求められます。すなわち、対価の安い海外の
ナレッジワーカーにはこなせず、処理能力の高いコンピュータにも
出来ない仕事を自らの価値として確立していかなければ
なりません。
本書では、それを「左脳主導思考」と「右脳主導思考」で
説明しています。「左脳主導思考」は脳の左側が司る
論理的な理解を展開する一方、「右脳主導思考」は
脳の右側で全体像をつかむ能力を発揮します。
産業革命以降、「左脳主導思考」が偏重されてきましたが、
情報化時代を経てその能力が代替可能となってきたため、
新しいものを発想する能力、すなわち「右脳主導思考」の
価値が高まってきています。
新しいことを考え出す人は、「左脳主導思考」に加えて
「右脳主導思考」の6つの能力(センス)が求められます。
- 機能だけでなく「デザイン」
- 議論より「物語」
- 個別よりも「調和(シンフォニー)」
- 論理ではなく「共感」
- まじめだけでなく「遊び心」
- 物よりも「生きがい」
ハイ コンセプト(デザイン、物語、調和)とハイ タッチ(共感、
遊び、生きがい)を磨いて、置き換えの難しい資質を価値として
発揮する能力を持った人が活躍できる時代です。
%
2009年12月6日日曜日
「知の衰退」からいかに脱出するか?
$
大前研一氏の著書です。
Googleなどの検索エンジンにより、膨大な情報に瞬時で何処からでもアクセスできるようになると、知識量を問う
競争は終わりました。これからの時代は答えのない世界で
如何に考え、検証し、仮説を立てて問題解決を行えるか、
「考える能力」で世界の競合と戦っていかなければなりません。
日本人はうまく対応できておらず、「知の衰退」を招いています。
これは日本の教育内容に関わる問題でもあり、日本国民
全体の意識をかえるには、長い時間と大胆な変革が必要です。
今、個人に求められる能力は、
- 英語
- IT
- ファイナンス
そして
- リーダーシップ
です。
そのまま、企業経営に求められる能力ですが、
日本の教育がそれらを満たすシステムに変わるには
余りに長い時間を要すると思われます。
そこで、本のサブタイトルにある「そうだ!僕はユニークな
生き方をしよう!!」という、個人の意識改革と実践を
強く期待しています。
「ユニーク」なのは、日本国内でその考えを
実践するからで、世界では既にグローバル・
スタンダードになっています。
$
2009年11月16日月曜日
バフェットの財務諸表を読む力
$
この本は、バフェット氏の義理の娘であったメアリー・バフェット嬢とバフェット氏の学徒であるデビッド・クラーク氏によって書かれたものです。
想定財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の
主要項目を読み解き、「永続的競争優位性を持つ企業」の探し方を
指南しています。
「永続的競争優位を持つ企業」とは、業界における競争優位が
確立しており、潤沢な利潤を少ない投資で生み出し、長期に渡って
企業価値を高めていける会社を指します。そのような会社は、
不況に強く、株式を長期保有すればするほど、株主に利益を
もたらすのは言うまでもありません。
中小企業の経営指標も財務諸表から読み解きますが、「永続的
競争優位を持つ企業」はいくつかの点で異なる判断をします。
例えば、
- 多額の研究開発、設備投資を必要とする企業は、支出負担が
大きく、永続的競争優位を築きにくい
- 永続的競争優位を持つ企業は流動比率が100%を割っていても
高い収益力があるため、問題ない
- 高い総資本利益率は、少ない総資本でもたらされている
可能性があり、参入障壁が低ければ喜ばしいことではない
など、企業が置かれている厳しい業界構造も判断の対象とします。
文章、内容はとても平易なものであり、読み進めるのに
なんら障害はありませんが、「永続的競争優位を築く」までの
道のりは長く、険しいものです。
中小企業経営でも、年度末の財務諸表を結果のみの
まとめにせず、外部の人が企業の状況を読み解く視点を
与えてくれる読みやすい1冊です。
$
2009年10月20日火曜日
さらばアメリカ
$
立て続けに、読んだ本の紹介が続いています。今度は、大前研一氏著の「さらばアメリカ」です。
ここ1年半ほど、経済、政治は大きな変化を遂げています。
9.11テロを乗り越えて世界経済が絶頂を迎えた後、
サブプライムローン問題が表面化し、リーマンショックで
金融・世界経済は大打撃を受け、アメリカは民主党の
オバマ政権が誕生しました。
ブッシュ前大統領のアメリカ1国主義からの方針変換と
経済危機からの脱却を目指してグリーンニューディール
政策を掲げています。
戦争(テロ)と経済活動で傷んだアメリカが、今年は
オバマ大統領のもと大きな方針転換を図る歴史的な
年となるかもしれません。
本では、世界の行く手を楽観的に捉えている訳では
ありませんが、アラブ、イスラム、EU、アジアの動きを
読み解いていっています。EuroがUSドルと並んで、
国際基軸通貨になっていくのか、注目したいところです。
また、テロ対策を含むアメリカの利権構造を鋭く指摘し、
「アメリカ自身が’テロリスト製造機’」という主張には
テロ対策は根源を絶たなければ事態は収束しないという
強いメッセージが込められています。
世界の共通仮想敵は環境破壊者だという氏の思いは、
是非実行のある形で実現してほしいと願います。
今後の世界動向を考察する、とても中身の濃い1冊でした。
$
2009年10月19日月曜日
バイトでも億稼ぐ
$
従業員(社員)のモチベーションを上げるのは、経営者にとって非常に重要な課題です。また一時的にモチベーションが上がっても、
それを維持し、発展し続けるのは尚の事、難しいものです。
この本は、いささかのヒントを与えてくれます。
人は生活の糧として、報酬を得る以外にも様々な動機で
動いています。むしろ、報酬以外の何かを与えてくれる仕事(企業)に
対して、アルバイト、正社員を問わず人は夢中になり、
活性化された組織となっていくものです。
本では、
セブンイレブンはアルバイトに発注業務を任せて結果を
知らせる事により、仮説、実行、検証のサイクルを自ら回して
経営に参加している、
ディズニーランドはマニュアルにとらわれない顧客本位の
接客で、アルバイトでも他人の喜びを自分の喜びとすることを
是として取り組んでいる、
リクルートは社長アポ取りを経験し、社内の成功者の行動様式を
学び、経営者の視点から考える姿勢を育むことで自己実現欲を
満たしていく、
などの事例を挙げています。
中でも松戸の新聞配達員がお客様に感謝されるストーリーは、
とてもためになりました。配達員のモチベーションを上げるために、
社長は配達員にクリスマスの日、サンタクロースのコスチュームで
子供にプレゼントを渡すサービスを行います。訪問する家々で
家族みんなから感謝された配達員は、自分の仕事そして
人生に自信を持ち始めて、職場の雰囲気が変わり始めました。
配達業が接客業に変わった瞬間です。
社長が社員を鼓舞するのは当然ですが、このような方法を
巧みに取り入れて、仕事に感動を生む仕組みを考えることも
1つのやり方だと思います。事例に挙げられた企業は、様々な
取り組みの集大成として、現在の成功がありますが
そこに向かうモメンタムは大きな志と小さなきっかけから
動き出すものです。
中小企業では、この小さなきっかけ作りがとても重要になります。
$
2009年10月13日火曜日
日本でいちばん大切にしたい会社
$
坂本光司氏著の「にほんでいちばん大切にしたい会社」という本を
読みました。6,000社を越える企業研究から会社経営のあるべき姿を、
ステークホルダーの支持を得て業績を上げていく「社会になくては
ならない会社」としています。
日本理化学工業株式会社
伊那食品工業株式会社
中村ブレイス株式会社
株式会社卯月
杉山フルーツ
が挙げられています。それぞれの会社が、製品の品質・安全は
もちろんのこと、働く人の幸福達成や地域への貢献を実践し、
そのエピソードを交えて紹介されています。
紹介されている会社は規模こそ大きくありませんが、中小企業の
目指す方向性を示唆しています。
それは、ニッチ市場で顧客満足度を高め、オンリーワンに
なるというものです。
そのためには経営の軸をぶらすことなく、時には感動を与えて、
会社の熱烈なファンを作ること、このようなポジショニングが出来れば
類似サービスで後発者が追い越すことは並大抵な
ことではありません。そして、そのポジショニングを常に
見直して、後発者が入り込む隙を与えないこと、それが
企業の継続性になります。
成長よりも継続を意識した経営について、考えさせられる内容の
本でした。
$
2009年8月23日日曜日
さおだけ屋はなぜ潰れないのか
$
あっさりと読める本でした。本のプロローグにも書いてあるとおり、会計の考え方に馴染むための
入門書という位置づけです。
会計と縁が薄い人々に、会計の考え方が重要なことを感覚的に
わかってもらうために、お勧めしたい1冊です。
本の中で’数字のセンス’という表現が出てきます。「50人に1人が
無料」という広告を見て、「自分は当たるだろうか」と思う人と
「2%相当の割引か」と思う人の捉え方の違いを挙げています。
上記の広告主は、前者が大多数であることを見越し、大きな
収益を上げました。
物事を多面的に見て、事実を数字から判断できる能力を
鍛えることが重要です。そして、それは過去の結果だけでなく
将来を見渡せる力にすること、「木を見て森を知る」、
その事実を与えてくれる経営資料が会計です。$
$
2009年7月18日土曜日
その数字が戦略を決める
$
イアン・エアーズ氏著の「絶対計算」に関わる入門書です。
「入門書」といっても、どのように「絶対計算」を使えるようになるか
ではなく、現在の情報テクノロジーと統計学の組み合わせで
データマイニングすることにより、専門家を凌駕する結果が得られる
事例や、手法に対する拒絶反応など、「絶対計算」を取り巻く環境
何が起こっているのかを理解するのに役立つ本です。
人類は近年の情報技術の発展により、かつて無いほどのデータに
安くそして簡単にアクセスできるようになりました。
これからもその能力は爆発的に増大していくものと思われます。
一握りの専門家が有していた情報に多くの人が短時間で
アクセスできる世界は、これまでの情報偏在を是正するとともに、
そのリテラシーを持つ人に新たなビジネスチャンスを与えます。
そして、「絶対計算」で得られる結果を統計学の知識を元に
戦略へ落とし込む経営手法は、不確実性の高い経営環境において
経験知だけではない知見を与える有効な手段になる可能性が
あると思われます。
本書で紹介されていた、簡単な統計学の知識を1つご紹介します。
2SD(Two Standard Deviation)ルール
「正規分布する変数が、平均値から正負を問わず2標準偏差内にある
確率は95パーセントである」(p263)
例えばIQの平均値が100で標準偏差が15なら、2SDルールを使うと
95パーセントの人はIQが70~130の間に入るということです。
$
イアン・エアーズ氏著の「絶対計算」に関わる入門書です。
「入門書」といっても、どのように「絶対計算」を使えるようになるか
ではなく、現在の情報テクノロジーと統計学の組み合わせで
データマイニングすることにより、専門家を凌駕する結果が得られる
事例や、手法に対する拒絶反応など、「絶対計算」を取り巻く環境
何が起こっているのかを理解するのに役立つ本です。
人類は近年の情報技術の発展により、かつて無いほどのデータに
安くそして簡単にアクセスできるようになりました。
これからもその能力は爆発的に増大していくものと思われます。
一握りの専門家が有していた情報に多くの人が短時間で
アクセスできる世界は、これまでの情報偏在を是正するとともに、
そのリテラシーを持つ人に新たなビジネスチャンスを与えます。
そして、「絶対計算」で得られる結果を統計学の知識を元に
戦略へ落とし込む経営手法は、不確実性の高い経営環境において
経験知だけではない知見を与える有効な手段になる可能性が
あると思われます。
本書で紹介されていた、簡単な統計学の知識を1つご紹介します。
2SD(Two Standard Deviation)ルール
「正規分布する変数が、平均値から正負を問わず2標準偏差内にある
確率は95パーセントである」(p263)
例えばIQの平均値が100で標準偏差が15なら、2SDルールを使うと
95パーセントの人はIQが70~130の間に入るということです。
$
2009年5月11日月曜日
グローバル資本主義の未来
$
「グローバル資本主義の未来」というNHK出版発行の本を読みました。
4月25日に発行されたばかりです。今回のアメリカ発金融危機が
世界経済に及ぼした影響をわかりやすくまとめてあります。
日本からの視点で危機を見ているとアメリカが中心で、中国や中近東の
情報が散見される程度と偏りがちになります。もしくはアイスランドの
国家的危機など衝撃的なニュースがスポットで紹介されるだけです。
ITの飛躍的な向上と普及でグローバルになった世界では、
より深刻な問題を欧州やロシア、東欧諸国で引き起こしています。
金融市場の縮退は投資資金の引き上げや為替の急激な変動、
国際協調による危機克服と各国内産業、労働者の保護など
国や地域を越えて経済と政治が絡み合う複雑なシステムを為しているのが
現在の状況なのだと認識せざるを得ません。
本では、ここ数年、世界が経験した好景気はアメリカの過剰な
消費性向(GDPの72%)に支えられていたが、世界経済が回復軌道に
戻っても、そのように旺盛な消費は戻らないと指摘しています。
全世界がアメリカに向かって輸出し、アメリカへの資本流入で機能していた
世界経済のシステムを次世代ではどのように変えていくのか、
危機管理と経済成長のバランスを考えなければならない時期に
きています。
$
「グローバル資本主義の未来」というNHK出版発行の本を読みました。
4月25日に発行されたばかりです。今回のアメリカ発金融危機が
世界経済に及ぼした影響をわかりやすくまとめてあります。
日本からの視点で危機を見ているとアメリカが中心で、中国や中近東の
情報が散見される程度と偏りがちになります。もしくはアイスランドの
国家的危機など衝撃的なニュースがスポットで紹介されるだけです。
ITの飛躍的な向上と普及でグローバルになった世界では、
より深刻な問題を欧州やロシア、東欧諸国で引き起こしています。
金融市場の縮退は投資資金の引き上げや為替の急激な変動、
国際協調による危機克服と各国内産業、労働者の保護など
国や地域を越えて経済と政治が絡み合う複雑なシステムを為しているのが
現在の状況なのだと認識せざるを得ません。
本では、ここ数年、世界が経験した好景気はアメリカの過剰な
消費性向(GDPの72%)に支えられていたが、世界経済が回復軌道に
戻っても、そのように旺盛な消費は戻らないと指摘しています。
全世界がアメリカに向かって輸出し、アメリカへの資本流入で機能していた
世界経済のシステムを次世代ではどのように変えていくのか、
危機管理と経済成長のバランスを考えなければならない時期に
きています。
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