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2009年7月18日土曜日

その数字が戦略を決める

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イアン・エアーズ氏著の「絶対計算」に関わる入門書です。

「入門書」といっても、どのように「絶対計算」を使えるようになるか
ではなく、現在の情報テクノロジーと統計学の組み合わせで
データマイニングすることにより、専門家を凌駕する結果が得られる
事例や、手法に対する拒絶反応など、「絶対計算」を取り巻く環境
何が起こっているのかを理解するのに役立つ本です。

人類は近年の情報技術の発展により、かつて無いほどのデータに
安くそして簡単にアクセスできるようになりました。
これからもその能力は爆発的に増大していくものと思われます。
一握りの専門家が有していた情報に多くの人が短時間で
アクセスできる世界は、これまでの情報偏在を是正するとともに、
そのリテラシーを持つ人に新たなビジネスチャンスを与えます。

そして、「絶対計算」で得られる結果を統計学の知識を元に
戦略へ落とし込む経営手法は、不確実性の高い経営環境において
経験知だけではない知見を与える有効な手段になる可能性が
あると思われます。

本書で紹介されていた、簡単な統計学の知識を1つご紹介します。
2SD(Two Standard Deviation)ルール
「正規分布する変数が、平均値から正負を問わず2標準偏差内にある
確率は95パーセントである」(p263)
例えばIQの平均値が100で標準偏差が15なら、2SDルールを使うと
95パーセントの人はIQが70~130の間に入るということです。
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