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2007年3月24日土曜日

自動車の塗料にDNA

名古屋市立大学、日産自動車、オペロンバイオテクノロジーは共同でDNAを自動車の塗料に混ぜる基礎技術を開発したそうだ。ひき逃げ犯の検索に役立てる。DNAは20塩基で600億通り以上の組み合わせがあり、個体の識別が可能だ。人工的に50塩基を合成するコストは1千円程度だそうである。

個人情報の取得、取り扱いは慎重に行わなければならない。個人情報保護法は、一般の国民を悪意の情報利用から守るためにある。一方で、個体の情報収集はIpV6やRFタグ、ポイントカードやクレジットカードを使って、物の管理やトレーサビリティー向上による安全性の確保、個人の購買行動を把握したマーケティング活動など個々の情報を細かく把握する方向に向かっている。DNAの塗料埋め込みは、新たに個別情報付与の可能性を与える。

ひき逃げ犯の特定に監視カメラを使用することは、設置コストや個人情報保護から考えても無理がある。DNAを長期安定化し5年後の実用化を目指しているそうだが、今回のような技術は日産自動車に留まらず業界として対応し、犯罪の抑止力になることを期待する。また、塗料で個体のIDが識別できる技術の周辺には新たなビジネスチャンスがあるだろう。

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