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2012年3月4日日曜日

国際金融の大変化に取り残される日本

もう1週、倉都康行氏著の「国際金融の大変化に
取り残される日本」を読みました。
副題に「ドルのジャンク化に備えよ」とあります。

第2次世界大戦後、ドルの為替レートは360円の
固定相場制とされました。以後60有余年、
最近の変動相場制では80円前後と実に80%近く
切り上げられています。

日本経済はこれまでアメリカドルとの連携で
発展してきましたが、1990年初めにバブル経済が
崩壊して以降、経済成長が停滞しています。
そして、2000年になりITバブル崩壊、サブプライム
金融危機を経て、アメリカが紙幣増刷(景気対策)を
行うことで通貨安競争が始まり、景気低迷に
見舞われた各国の財政不安が顕在化してきました。
アメリカのドル増刷は自国の景気刺激策ですが、
その影響は近隣窮乏化策となって経済規模の
小さい国に大きな影響を及ぼしてしまいます。

まさにドルのジャンク化とは、際限なく刷られる
基軸通貨の米ドルがその価値を失うことを
意味します。そのリスクに備えて、著者は
SDRによるバスケット通貨を準備通貨に
することを支持しています。

日本国債の暴落はあるかに興味があって
読み始めた一連の書物ですが、
日本国民の金融資産を国の借金が上回る事象
だけではなく、もっと広い金融の知識欲が出てきました。

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