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2009年5月11日月曜日

グローバル資本主義の未来

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「グローバル資本主義の未来」というNHK出版発行の本を読みました。
4月25日に発行されたばかりです。今回のアメリカ発金融危機が
世界経済に及ぼした影響をわかりやすくまとめてあります。

日本からの視点で危機を見ているとアメリカが中心で、中国や中近東の
情報が散見される程度と偏りがちになります。もしくはアイスランドの
国家的危機など衝撃的なニュースがスポットで紹介されるだけです。

ITの飛躍的な向上と普及でグローバルになった世界では、
より深刻な問題を欧州やロシア、東欧諸国で引き起こしています。
金融市場の縮退は投資資金の引き上げや為替の急激な変動、
国際協調による危機克服と各国内産業、労働者の保護など
国や地域を越えて経済と政治が絡み合う複雑なシステムを為しているのが
現在の状況なのだと認識せざるを得ません。

本では、ここ数年、世界が経験した好景気はアメリカの過剰な
消費性向(GDPの72%)に支えられていたが、世界経済が回復軌道に
戻っても、そのように旺盛な消費は戻らないと指摘しています。
全世界がアメリカに向かって輸出し、アメリカへの資本流入で機能していた
世界経済のシステムを次世代ではどのように変えていくのか、
危機管理と経済成長のバランスを考えなければならない時期に
きています。
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