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2007年1月13日土曜日

iPhoneのブランド価値(その2)

1月11日、Ciscoはカリフォルニア州の地方裁判所にAppleをiPhone商標複製の差し止めを求めて提訴した。アメリカで登録されている商標を守るためである。iPhoneをAppleが発表するまで、Ciscoとの交渉が続いていたが合意にいたらなった。そのために、まず訴訟の火蓋が切って落とされた形である。

Appleは、iPhoneは一般用語で、今回のブランドは新たに携帯電話を対象とした商品だと主張する。しかし、どう見ても分が悪い。高いブランドマネージメント力を有するAppleがその事をわからないはずがない。
だとすれば、契約に合意しなかった事も、提訴される事も全て想定内の出来事である。

Macworld2007でAppleがiPhoneを発表したニュースは瞬時に世界を駆け巡った。そしてiPhoneはあたかもAppleのブランドであるかのように認知されている。この消費者の力をAppleは活用しようとしているに違いない。Ciscoの所有する商標権は有効だと思われるが、消費者に認知されない商標は本末転倒である。むしろネガティブな印象を与えかねない。Appleはその時期を見計らって、現在より有利な条件で法的な権利関係の合意をCiscoと取り付けるのではないだろうか。

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